お店の販促ツールには、大きく分けてアナログ販促ツールとデジタル販促ツールの2種類があり、適材適所で使い分ける必要があります。
Ⅰ.アナログ販促ツール:DM、チラシ、看板(POP)、のぼり、店構え
Ⅱ.デジタル販促ツール:ホームページ、 SNS、スマホアプリ…
デジタル販促ツールはどんどん新しい手法が出てきていますが、現実的に店舗事業を行うにあたって、主流の4手法の特徴をまとめてみました。
■ホームページ:2000年過ぎから多くの店舗が『お店の顔』『名刺』『信用の証』として導入し急増しました。アナログ広告やポータルなどと連動して閲覧誘導します。資料ダウンロード・セミナー案内・メルマガ登録で顧客との繋がりを図ります。しかし頻繁に閲覧してもらうためには工夫が必要で、運用負担が大きくなり、本当に届けたいお店の情報がなかなか届かない課題にあたります。メールでのコミュニケーションも、お店からお客様へのメールは埋没してしまって読まれないケースが増えています。ポータルやSNSの店舗ブログ・店舗ページサービスをホームページ代わりに活用されている方も増えていますが、埋没の課題と”借り物”の状況はなかなか払拭できません。
■ポータル:ホームページの急増に伴う氾濫したネット情報を整理するために多くのサービスプロバイダーが立ち上げました。通販機能も付加されましたが2010年代には大手に集約される傾向となりました。集約された結果、広告宣伝費をたくさん使える大手系のお店が優先されて露出される傾向が強くなりました。それに気づいたユーザーは、ポータル主体の品ぞろえやお薦めに疑問を持つようになりました。ユーザーは検索機能を多用しますが、必ずしも上位表示情報を信じなくなりました。
■ SNS:情報を得る手段として、『友達』『口コミ』『有名人』といった、信用信頼できる情報源が売りであることから2010年過ぎから注目されはじめました。リアルタイム性が強く、自分も情報発信者になれる参加型に進化し、爆発的に利用者と繋がりが広がりました。企業やお店の広告宣伝機能も付き、全盛期のポータルの位置付けになりました。多くのお店が店舗登録したり広告出稿し、新規顧客の獲得の販促ツールとして活用しています。しかしポータル同様「流行り廃り」のスピードが速くなり、自店が埋もれてしまって思ったほど露出効果が得られ無くなってきました。逆に自店舗顧客を他店に取られるきっかけになるケースも出てきました。新規顧客開拓には使えるが、再来店の販促ツールとしては疑問視され始めました。また登録したSNSサイトの経営方針にも影響され、不安材料がなかなか払拭されない状況が続いています。
■スマホアプリ :近年は、自分のお店とお客様が直接繋がることが一番の販促活動であることと見直されました。アナログではスタンプカードとクーポ券、デジタルではスマホを介して繋がることが、最優先で取り組みべき販促手段であると認められています。偽造リスクや紛失リスクが高かったスタンプカードとクーポン券は、デジタル化に移行が進んでいます。近年大手企業の店舗は自社開発アプリを導入し、大きく集客に貢献しています。中堅・中小・個人店舗は、SNSサービス・ポータルサービスを利用し始めていますが、本来の集客効果を得られている実感がないようです。また、運用が思いのほか複雑で、アドバイスやサポートが不足しているので、継続して情報発信できていないようです。効果のでる販促ツールになるためには、自分のお店オリジナルでスマホアプリを制作し、きっちり運用サポートを得る必要があるようです。